「優勝」なんて軽々しく言えまへん!
オリックスの新監督に就任した岡田彰布氏(51)が14日、京セラドーム大阪で記者会見に臨んだ。13季ぶりに古巣復帰した新監督は来季の目標を「優勝なんて怖くてよう言わん」と意外にも謙虚。勝負の世界の厳しさを知る将は、各球団の実力が拮抗(きっこう)していると分析した。一方で、低迷するチームの抜本的立て直しに自信を示し、金子千尋投手(25)を軸とした投手中心の「守りの野球」を目指すと宣言した。
優勝なんて簡単に言うな-。昨年まで阪神を率いた5年間でリーグ優勝1度、Aクラス4度の監督の言葉には重みがあった。
「目標?
優勝とはよう言わんよ。怖すぎる。そんな簡単に優勝はできない。今はセもパも実力が拮抗している。すべての力を出し切って、うまく投手が回転すれば抜け出すチームも出てくるけど、ハッキリ言って力の差はない。それは経験で実感しているよ」。
晴れの舞台で景気よく「そら優勝よ」とはいかず、周囲も思わずズッコケかけたが、実は「怖い」の言葉にこそ岡田流の「肝」が隠されている。
「とにかく投手を中心に、守って守り抜く野球をする。自分は野手出身だけど打つ方には期待していない。打ってくれたらもうけものくらいの気持ち」。
ローズ、カブレラら来年も外国人勢が主軸を張る予定。強打が売りのチームだが新監督は「水もの」頼みを露骨に嫌った。阪神で必勝リレーのJFKを築き、逃げ切るスタイルを確立したように、ディフェンス型の野球を描いている。
阪神ではJFKが崩壊した昨年、終盤で失速した苦い経験がある。安定志向と危機管理こそが、戦国リーグを勝ち抜く道。理想のチームづくりへ着手すらしていない段階で「優勝」などと言えるわけがない。
投手の軸には今季11勝の金子を挙げた。チーム事情から9月以降、抑えに回った右腕を高く評価。「先発の柱は小松…あ、いや金子ですね」。名前を勘違いして笑いを誘いつつも「完投能力のある投手は先発をやらな。長い回を投げられない投手が後ろということ」と断言した。
「優勝、優勝って言うけど、144試合終わったらちゃんとした数字が出る。そのときに本心を言うよ。今は怖くて言えない」。新指揮官が胸に秘める言葉は…。今は浮かれず、騒がず。地に足をつけて常勝軍団への歩みを進める。
[2009年10月15日11時50分
紙面から]ソーシャルブックマーク




