<パCS第1ステージ:楽天4-1ソフトバンク>◇第2戦◇17日◇Kスタ宮城
楽天先発の田中将大投手(20)が9回を投げ、ソフトバンク打線を7安打、1失点(自責0)に抑え、CS第1ステージ突破に貢献した。無四死球、9奪三振と安定感抜群の内容。日本シリーズを含めたポストシーズンでの無四死球試合は、58年稲尾(西鉄)を抜いて最年少記録となった。田中は21日に開幕するCS第2ステージ3戦目(札幌ドーム)の先発が濃厚。マー君がノムさんを日本一の花道に導く。
CS第2ステージ進出を決めたのは、やはりこの男だった。田中は27個目のアウトを見届けると、マウンドでほえた。「こういう試合だし、気持ちは入りやすいところはあった。入れ込みすぎないように、抑え気味にいきました」。燃える気持ちを内面に抑えながら、最後まで投げきった。前日16日はベンチでリリーフ待機しながら、3年目のポストシーズンで最年少記録となる無四死球完投勝利。1失点も自責はゼロだった。
大舞台や節目の試合になればなるほど強くなる。限られた者にだけ与えられる無形の力を、またも発揮した。好投を支えたのは「原点能力」だ。常々、野村監督が「原点」とする右打者の外角低めへの直球が、完ぺきに決まった。「右打者には、いいところに決まったと思う。それがベースになってくれた」と自己分析した。最速148キロの威力ある直球がコントロールされれば、自然と結果はついてくる。投球に芯が1本通ったことで決め球のスライダー、フォークの効果も倍増した。
球速は入団当時から速かった。今季から劇的に変わったのは、精度とボールのスピンだ。杉山投手コーチは「去年までに比べて、リリースの時に(右)手首が真っすぐ立つようになった。その分、スピンのきいた、いい真っすぐが投げられている。コントロールもよくなった。ちょっとしたことだけど、これが難しい。アマチュアからずっと野球をしても、ずっとできない人はたくさんいる」と説明した。力強さに正確さが加わって、投手としてのレベルが上がった。
そんなマー君も、最後はちょっとだけ失敗した。お立ち台で締めた言葉は「てっぺん目指して頑張りましょう!」。だが本当は「本気ですから!
も言うはずだったけど、歓声がすごくて言えませんでした。岩隈さんに『借りますよ』って言ってあったんですが」と苦笑い。それでも日本シリーズで再びKスタ宮城のお立ち台に上がるチャンスはある。田中は「監督を胴上げできるように、残りの試合も頑張りたい」とキッパリ。総立ちの地元ファンに夢の実現を予感させた。【小松正明】
[2009年10月18日8時33分
紙面から]ソーシャルブックマーク



