日本ハム中田翔内野手(20)が、代打の切り札としてスタンバイする。1勝1敗のタイにし、3日の第3戦から敵地東京ドームでの3連戦。指名打者(DH)制のないセ・リーグの本拠地へ舞台を移したことで、中田のベンチ入りが濃厚となった。

 つなぎが特徴の日本ハム打線だが、狭い東京ドームでは1発で流れを変える長打も魅力。そこで第2戦まではベンチ入りしていなかった中田が、戦力として浮上した。中田は「こんな大きな舞台で打席に立てる機会があったらいいです。頑張ります」。2日の練習では梨田監督、福良ヘッド兼打撃コーチから付きっきりで指導を受け、日本シリーズ初出場へ備えた。

 1日の第2戦で復活勝利を挙げた先輩ダルビッシュの懸命な姿が、大舞台への欲望をかき立てた。「すごいなあと思いました。やっぱり(日本シリーズに)出たいですよ」。1、2戦目はトレーニング室でテレビ観戦。巨人投手陣の球筋を頭に入れながら、DH制のないセ本拠地で出番が来るのを待っていた。

 イースタン・リーグで30本塁打、95打点と2冠を獲得したが、さらなる進化を遂げている。「(西武)中村さんの打撃を参考にしたんです。余計な力が抜けてしっかりとボールをとらえられる」。シーズン終了後、構えた際のグリップの位置を下げた。自然な形でスイングするパ・リーグ本塁打王、中村のフォームを取り入れた。「代打は難しいですよ」と話すが、大舞台でのプロ初本塁打を狙っている。

 [2009年11月3日8時19分

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