6発空中戦は巨人小笠原が決着/日本S
<日本シリーズ:巨人7-4日本ハム>◇第3戦◇3日◇東京ドーム
巨人は日本シリーズ第3戦(東京ドーム)で両軍6発が飛び交った空中戦を制し、日本シリーズで球団通算100勝目を飾った。2点を追う2回に李承■、阿部の本塁打で同点とし、3回には小笠原道大内野手(36)が一時は勝ち越しのソロ弾。同点とされた直後の5回には、小笠原が決勝の2点適時二塁打を放った。巨人は2勝1敗とし、4日の第4戦に勝てば、02年以来の日本一に王手をかける。
一塁へ走りながら、小笠原は右手人さし指を小さく振った。いつもは寡黙なサムライが、珍しくおちゃめなポーズを見せた。同点の3回2死、糸数から右翼席へ勝ち越しソロ。低めの変化球に下半身をグッと沈め、一気にひねった。ベンチに戻るとき、ヘルメットを掲げ声援に応えた。
同点とされた直後の5回にも再び勝ち越し打。2死一、二塁で左中間フェンス直撃の2点二塁打を放ち、今度は二塁ベース上で激しく両手をたたいた。“ガッツ・オンステージ”の連続で、本拠地でのシリーズ初戦をものにした。
お立ち台では「やっと打てました。これだけのファンが来てくれて、なんとかしたかった」と声のトーンが上がった。日本シリーズは、思うような結果が出ていなかった。過去2度出場し通算38打数8安打、打率2割1分1厘。今シリーズも2試合で8打数1安打。この日の第1打席で左飛に倒れ、打率は1割1分1厘まで落ちていた。それでも「そんなにモヤモヤしてなかった。切り替えも大事。本当に引きずってなかった」。2日、札幌から帰京すると東京ドームへ直行。休日返上で若手主体の練習に参加した。両手に重りを持って外野フェンス沿いを走り込み、静かに刃(やいば)を研いでいた。
目標は、ただ日本一になること。古巣との対決にも「考えているのはジャイアンツが勝つこと。私情を持ち込んだら勝てない。勝つために全神経を集中させて、終わった後に振り返りたい」と断言した。今でも日本ハムとの交流戦の際、グラウンドで球団関係者へあいさつを欠かさない。3回のソロは、義理を貫く男が移籍して初めて古巣から放った1発だった。
本塁打が6発も飛び交う空中戦を制し、球団として日本シリーズ通算100勝を手にした。原監督は「先輩たちが築き上げたものが100勝になった。しかし、我々はあと2つ勝つことが目的。一戦必勝です」と声を大にした。小笠原も「甘くはない。先のことを考えていたら、勝てるものも勝てなくなる。1試合に集中して、その先に新しいものが出てくる」と勝負師の顔で会見を締めた。02年以来の日本一へ、全身全霊をかけ勝利を奪う。【古川真弥】
※■は火へんに華
[2009年11月4日9時7分 紙面から]
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