首の故障で長期離脱していた阪神赤星憲広外野手(33)が、完全復活へまた前進した。4日、2軍が秋季練習を行う鳴尾浜球場(兵庫・西宮市)を訪れ、故障後初めてキャッチボールを再開。わずか30メートルほどの距離ではあったが、自身の口から「全快宣言」が飛び出すほど、経過は順調のようだ。来季開幕へ、虎のリードオフマンが復活への道を突き進む。

 全力投球とはいかなかったが、その表情には確かな手応えを感じ取った様子がうかがえた。故障後、初めて行ったキャッチボール。指のかかりや球の軌道を確認しながら、石原チーフトレーナー補佐を相手に約30メートルの距離を48球投げた。「全然ダメやな」。引き揚げる際には否定的な言葉が真っ先に口をついたが、言葉とは裏腹に、表情には充実感が漂っていた。

 地道なリハビリを乗り越え、復活へ向けた階段をまた一段駆け上がった。9月12日の横浜戦(甲子園)でダイビングキャッチを試みた際に全身を強打し、翌13日に「頸椎(けいつい)の椎間板(ついかんばん)ヘルニアの一時悪化」で登録抹消。負傷の瞬間は「終わったと思った」と野球人生の危機が頭をよぎった。だがこの日、負傷から約2カ月ぶりにユニホームに袖を通すと「やっぱりこれを着ると野球人としての血が騒ぐね。ロッカーでも、自分の姿を何度も見直したもん」と野球少年のような笑みを浮かべた。

 今後も体調に応じて練習内容に制限をかけていく。赤星は「焦りもないし、順調。しびれもないし、ある意味、全快宣言やね」と明言した。リードオフマンの完全復活となれば、V奪回を目指すチームにとって、これ以上の朗報はない。

 [2009年11月5日11時40分

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