<セ・パ誕生60周年記念試合:プロ選抜1-1大学日本代表>◇22日◇東京ドーム

 来秋ドラフトの目玉、早大・斎藤佑樹投手(3年=早実)が、直球勝負に敗れて、学んだ。先発し最速146キロで1回2安打1失点だった。巨人坂本に左前打、阪神新井には右前適時打を浴びてプロの洗礼を受けたが、「自分でもいけるんじゃないか思う」とプロ入りへの自信を深めた。東京ドームに4万1025人が集まった「プロ対アマ」の歴史的一戦は、1-1で引き分けた。

 斎藤がマウンドに上がると、満員で埋まった東京ドームの内外野スタンドから無数のフラッシュが光った。1番打者は、対戦を熱望してきた同い年の巨人坂本。4万人を超える観衆の目が、2人に集中した。

 1球目、外角高めへの146キロでストライクを奪う。続く2球目は外角直球がファウルとなり、追い込んだ。「真っすぐで勝負したかったので、1球外そうと思ったら、甘く入りました」。外角低めのスライダーに踏み込まれ、三遊間を割られた。

 四球と併殺打で2死三塁とすると、阪神新井に対してはカウント2-2からサインに2度首を振った。外角を狙った146キロの直球が中に入った。打球が右前に抜け、思わず天を仰ぐ。「真っすぐで勝負したかった。球界を代表する長距離打者。見事に打ち返されましたけど、それはそれで良かったと思う」と受け止めた。最後は内角直球で巨人亀井のバットをへし折った。

 初めてプロに投じた18球中、13球が直球だった。3勝2敗に終わった今秋のリーグ戦は130キロ台後半が主だったが、この日、130キロ台は1球だけ。失点はしたが、今季一番のスピード感だった。「1点は取られたけど(プロと)すごく近くなった気はします。(坂本に)ツーナッシングまでいけたこと、内野ゴロに抑えられたこと。自分でも(プロに)行けるんじゃないかと思った」と自信を深めた。ドラフトイヤーを前に、遠い存在としてきたプロを身近に感じた。

 球場入り後、外野フェンス沿いでのウオーミングアップ中に、ロッテ唐川、大嶺らと談笑した。プロの打撃練習中にはベンチを出て、坂本、日本ハム中田らの打球を三塁線上に立って、追った。ピンポン球のようにスタンドに放り込む姿を「パワーが違う」と見つめた。節目の日には大学入学後初めてオレンジのグラブを付けた。3年間早大カラーに近い赤を使用してきたが、早実3年夏の甲子園と同じ色を選択。直球勝負同様、原点に返って若手プロに立ち向かった。

 今秋のリーグ戦は入学以来ワーストの4位に終わった。この日のために、シーズン後もブルペンに入り続けた。大学生投手陣で唯一、失点した悔しさは忘れない。「もう1度、真っすぐを磨きたい」と課題に挙げた。すでにプロ入りする気持ちは固めている。「あと1年でもっと成長して、またプロの選手を目の前にして投げたい」と雪辱を誓った。【前田祐輔】

 [2009年11月23日9時34分

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