阪神城島健司捕手(33)が来年2月13日の日本ハム戦(沖縄・宜野座)でタテジマデビューする可能性があることが10日、分かった。真弓阪神2年目の初陣となる練習試合で、テレビ局が中継まで検討中。ファンにお披露目の意味も込めて出場するプランがある。城島以外にも、獲得が決定的となったマット・マートン外野手(28=ロッキーズ)や二神一人投手(22=法大)ら新人組のデビュー戦としても浮上。期待の新戦力が次々と登場する大注目の練習試合になりそうだ。

 2年目の真弓阪神がとてつもなく豪華に船出する。来季の初陣は2月13日、日本ハムとの練習試合となることが決定的となった。キャンプ地の沖縄・宜野座にパ・リーグの覇者を迎える舞台が、城島のタテジマデビューの舞台となる可能性が浮上した。球団首脳は「あくまで本人の調整次第ではあるが、城島や新外国人、新人のお披露目の場になれば、盛り上がるだろう」と明言した。V奪還の鍵を握る新戦力が、次々と登場する壮大なプランが明らかになった。

 新加入した城島にとっては、単なる「顔見せ興行」ではないはずだ。キャンプの初戦と言えば、有望株の若手投手が登板することが多い。入団会見時にチームの印象について「まだ白紙の状態」と話しており、投手陣の雰囲気をつかむことがキャンプの優先事項になる。ブルペンで投球を受けるのもいいが、実戦でバッテリーを組んだ方が特徴を理解するのに手っ取り早い。来春は法大・二神や立命大・藤原のドラフト上位投手コンビを1軍キャンプに帯同させる方向だけに、新人にとっても刺激的なマウンドになる。

 打者としても、早期のデビュー戦はメリットがある。5年ぶりの日本球界復帰で、当時とは顔ぶれも変わっている。日本ハムとはシーズン中は交流戦での対戦しかないが、日本人との対決を数多くこなしておいて損はない。特に城島は中軸での起用が確実。初陣の練習試合に大物が出場すること自体が異例だが、攻守の要を担う存在だけに「特別発進」も大きな意味を持つ。

 2月13日の日本ハム戦は、地上波でテレビ中継の方向で調整中だ。遠く離れた沖縄のデビュー戦を、関西のファンもお茶の間から観戦することが可能だ。今季は5年ぶりのBクラス(4位)に沈み、今オフの積極的な補強に虎党も注目している。その成果はあくまでシーズンが始まってからだが、初陣にお披露目することで開幕への希望も膨らむだろう。V奪還に燃える真弓阪神が、春の宜野座で新たなビジョンを提示する。

 [2009年12月11日10時31分

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