楽天の新人6選手が、宮城・泉にある犬鷲寮の出世部屋争奪戦をくり広げることになりそうだ。来季4年目を迎える田中将大投手(21)が、規定より1年早い退寮が決定的。10号室が空き部屋になることで、新人選手に田中の使った部屋に入るチャンスが生まれた。入団会見の前日となった15日、ドラフト1位の戸村健次投手(22=立大)ら6選手がKスタ宮城と犬鷲寮の施設を見学。戸村は「出世部屋?

 お願いできるのであればぜひ」と希望した。1軍デビューを競うルーキーたちの間で、開幕前に早くも戦いが始まった。

 楽天にしてみれば初の出世部屋誕生ともいえる。楽天生え抜きで寮生活を送った選手の中では、田中の成績は断トツ。球団史はもちろん、球界史にも名を残す勢いの選手だけに、今後も出世部屋として語り継がれるのは間違いない。田中の退寮は正式発表されていないが、すでに1人暮らしの物件探しも終わり、多忙の中で独立の準備は着々と進んでいる。各選手の部屋は寮長を中心に決められる見込みだが、縁起のいい部屋だけに異例の部屋希望も続出しそうだ。【小松正明】

 [2009年12月16日8時41分

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