未来の正捕手候補はトークも鍛える。巨人のドラフト2位ルーキー鬼屋敷正人捕手(18=近大高専)が21日、郷里の大先輩の大道から話術を学ぶことを誓った。同じ三重出身で10月に40歳を迎えた大ベテランは、チーム随一の話し上手。時に冗談も交えた巧みな話術で、周囲の笑いが絶えない。「話はあまり得意じゃない」という鬼屋敷だけに「そういう面でも話を聞けたら」と異色の弟子入りを願い出た。

 これも、プロの自覚の現れだ。「話をしても自分が面白ければいいって、自己満足しちゃう。でも、野球以外の面でもファンの方を喜ばせないと。ファンがいないと、やっていけないですから」と課題を挙げた。もちろん、本業に抜かりはない。学校近くの砂浜を走り込み、体重はベストの82キロ近くを維持。「息の長い選手を目指したい」。来季23年目の大道には、野球のこともどんどん聞くつもりだ。

 この日は、都内の国立高等専門学校機構を表敬訪問した。高専出身初のドラフト指名選手でもある。高評価が、高専3年生の指名を可能とする野球協約の改定につながった。「活躍することで高専の宣伝が出来たらいいですね」。打って、走って、投げて。お立ち台では、しゃべって。ファンの心をグッとつかむ未来予想図を描く。【古川真弥】

 [2009年12月22日8時18分

 紙面から]ソーシャルブックマーク