ソフトバンク小久保裕紀内野手(38)が来年1月の米アリゾナ合同自主トレに「専属シェフ」を帯同することが21日、分かった。福岡市内で行きつけの高級和食店の料理人から胃袋のサポートを受けることが決定。例年は外食中心だが、バランスのいい食事でコンディション維持を図る。4年契約の最終年に向けてトレーニングも食卓もぬかりはない。

 長谷川や明石など新顔の増えた来年の小久保道場に「専属シェフ」まで加わる。今月上旬に顔なじみの和食店から「お手伝いましょう」と申し出があり、小久保も頭を下げてお願い。プロ野球では珍しい、自主トレの料理人帯同となった。

 小久保

 今までは外食中心やったからね。毎日出なくていい。栄養バランスが良くなるし、何よりおいしい食事ができて、自主トレのベストパフォーマンスにつながる。

 来年1月上旬から始まるアリゾナでの自主トレは通算8回目だが、不便なこともある。外食中心だとトレーニングで体を酷使した後、車でレストランに向かう。今回は選手だけで7人という大所帯だけにひと苦労だ。現地では郊外の台所・冷蔵庫付きのホテルに滞在。料理上手で知られる、小久保の専属トレーナーの山尾氏が腕を振るうこともあるが、今回はすしも握る“本職”が参加。より「わが家」の味を楽しめそうだ。

 小久保自身も現地で左手首のリハビリで臨んでいた昨年1~3月は人生初の自炊に挑戦。赤みそや豆板醤など香辛料にこだわって作ったマーボー豆腐は一緒にリハビリをしていた斉藤に好評だった。普段から和食を好む小久保にとってプロの参加は楽しみ。「(帯同シェフは)現地に知り合いが多くいて、うまく連携できると聞いている」と、早くも垂ぜんの様子。味つけもリクエストでき、栄養管理もばっちり。これ以上の食卓サポートはない。

 チーム最年長の38歳は来年でプロ17年目。しかも4年契約の最終年にあたる。「残り少ない野球人生」と公言するだけに、万全のコンディションでシーズンインを迎えたいところ。仲間たちとよく動き、よく食べる。小久保道場は例年以上に充実したものになりそうだ。【押谷謙爾】

 [2009年12月22日12時5分

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