広島への復帰が決まった高橋建投手(40)が22日、マツダスタジアム内で入団会見を行った。1年契約で年俸2500万円プラス出来高でサイン。渡米前の年俸(4000万円)の半分程度になるが、米大メッツで28試合に登板するなど経験値を増した左腕が、ルイス退団で手薄になった広島投手陣の救世主になる。高橋は「希望は先発ローテーションに入ること。2ケタ勝ちたい」と40代2ケタ勝利に意欲を見せた。(金額は推定)

 かつて着けていた背番号22のユニホームに、2年ぶりに袖を通した。高橋は「2年続けてルーキーの気持ちですね。昨年も(米大挑戦で)一からでしたし、オールドルーキーですから」と笑った。「とにかく勝ちにこだわって、チームの勝利に貢献したい。目標は先発ローテションに入ること。1年間それを守って、2ケタ勝利を目指したい」。年俸は渡米前の約半分だが、出来高分は勝ち星など勝利に貢献すればするほどプラスになる契約で、日本での再スタートにはうってつけの発奮材料だ。

 来年4月に41歳になる高橋が来季2ケタ勝利すれば、プロ野球史上6人目の40代2ケタ勝利。また、広島の日本人左腕投手の2ケタ勝利は01年の高橋(10勝)以来不在で自らの手でその不名誉な記録にもストップをかける。

 昨オフ、FA権を行使し、メジャー挑戦。マイナー契約からはい上がり、メッツでは40歳で日本選手最年長となるメジャーデビュー。28試合に登板し0勝1敗、防御率は2・96だったがオフに解雇された。米球界からオファーを待っていたが「昨年もギリギリまで待って(契約成立は翌年2月)厳しいものだったので、それをまた繰り返すのは辛い。年内には決めたかった」と高橋。古巣から復帰要請を受け、家族と相談のうえすぐに再入団を決めた。

 大黒柱ルイスが突然の退団で、来季投手陣の編成が白紙になった広島にとっても、左腕で日本通算66勝を挙げた実績がある高橋の加入は大きい。野村監督も「ルイスが抜け苦しい中、戦力として戻ってきてくれた。メジャーでの経験をぜひカープで生かしてもらいたい。もうひと花ふた花咲かせてくれるはずです」と期待を込めたコメントを寄せた。再び赤ヘルの一員となった高橋が、チームを勝利へと導く。【高垣

 誠】

 [2009年12月23日9時47分

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