「虎の恋人」争奪戦!!

 阪神が来秋ドラフトの上位候補として注目している早大・大石達也投手(3年=福岡大大濠)が、ソフトバンクからも1位候補としてリストアップされていることが30日、分かった。角田球団代表が「いい投手と聞いているし、当然候補に入ってくる選手」と明言した。大石はホークスの地元福岡出身で、最速154キロを誇る大型右腕。上位候補にしているオリックスに続いて強力なライバルが出現した。

 球威ある直球と切れ味鋭いスライダーが大きな武器。早大のチームメート斎藤佑樹投手(3年=早実)に注目が集まる中、6大学で42試合106回を投げ、153奪三振。奪三振率12・99と驚異の数字を打ち出している。11月22日の「U26NPB日本選抜」対「大学日本代表」戦(東京ドーム)では1回を投げ、2奪三振で無失点。巨人亀井を3球三振に仕留め、広島天谷も高め直球で空振り三振に切り、さらに注目を高めることになった。

 阪神では22日のプロをなで斬る様子をテレビ解説で見た星野SDが「すごかった」と絶賛。翌23日、甲子園のオール早慶戦を観戦した南球団社長も「さすがやね」と賛辞をおくっていた。すでに早大OBのオリックス岡田監督も中大の156キロ右腕、沢村拓一投手(3年)と並んで注目。大石の母校、福岡大大濠高の中野監督は早大野球部同期という縁もあり、阪神にとっては、こちらも強敵だ。

 早大は来年1月5日に練習始めを行い、2月下旬には米ロサンゼルスキャンプに臨む。ソフトバンクは球団では年明けの練習視察とともに、米国へのスカウト派遣も検討中。阪神も新年のあいさつに出向くなど、負けじの徹底マークで大型右腕を追い続ける。

 [2009年12月31日10時59分

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