若虎よ、2月が勝負だ!

 阪神真弓明信監督(56)が開幕1軍を狙う若手に早期のアピールを厳命した。合同スタッフ会議が15日に兵庫・西宮市のホテルで行われた。ポスト赤星や投手再編など世代交代が春季キャンプのテーマになるが、今年は昨年よりも開幕が1週間以上早い3月26日。「若手は早めに体を作って、実績を残さないといけない」と指揮官はゲキを飛ばした。2月の練習試合やオープン戦で結果を求める方針を掲げた。

 開幕1軍を狙う若手にとって、技術、体力以外にも求められる要素があった。それは“スピード”だ。今年の横浜戦の開幕は3月26日で昨年よりも1週間以上早い。合同スタッフ会議を終えた真弓監督はマイペース調整を許さなかった。「若手は早めに体を作って、練習試合やオープン戦で実績を残さないといけない」。早期のアピールを厳命。勝負はいわば2月だ。練習試合や紅白戦を重ね、特に同27日、28日のオリックスとのオープン戦2連戦は最大の正念場。ここで結果を残さなければ、脱落のピンチに陥る。

 例年ならば、3月上旬のオープン戦が若手のアピールの舞台となる。しかし今年はパ・リーグの開幕がセよりも早いこともあり、実戦の数が少なくなる。じっくりと見極めていく時間にも限りがある。引退した赤星の代役争いや投手陣の再編など、春季キャンプは世代交代がテーマになり、若い選手には追い風は吹いている。ただ城島の加入により、打線の並びを試す機会も必要。「オープン戦が少なかったりするし、日にちは意識してやらないといけない。開幕が近くになって、慌てなくてもいいようにやる」。若手の頑張りをじっと待つ状況ではない。

 この日の会議では1、2軍のキャンプ振り分けに関して、突っ込んだ話はなかった。帯同メンバーの発表もキャンプイン目前の25日まで遅らせる方針を明かした。「故障選手の体調もある。慌てて発表する必要はない。故障があって、また発表し直すのも嫌だからね」と理由を説明した。それは1月の選考段階から若手のコンディションをギリギリまで見極めたいという背景もある。指揮官に課せられた今年のテーマは「勝ちながら育てる」。勝利と育成を実現させるためにも、若手に猛烈なゲキを飛ばした。

 [2010年1月16日11時2分

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