飲酒で補導されたロッテのドラフト3位、八重山商工の大嶺翔太内野手(18)がロッテと正式契約を結ぶことが17日、決まった。沖縄県石垣市内の同校で、ロッテ瀬戸山球団社長と最終面接。球団への謝罪と反省の気持ち、さらに直筆の手紙を手渡した。その真摯(しんし)な姿勢に、瀬戸山社長は「仮契約で会った時より、目つき、顔つき、姿勢が明らかに違っていた。十分に反省が感じとれた。新しいスタートをロッテで切ってもらう」と“合格”を明言した。

 紆余(うよ)曲折を経てようやく入団が決まった大嶺翔は「これまで迷惑をかけた方に恩返しをしたい。野球も生活態度もしっかり取り組み、一流になりたいです」と決意を語った。

 今後は21日までの卒業試験終了を待って、早ければ22日にも正式契約を結ぶ。その後、新人合同自主トレ(26日まで、さいたま市)に参加し、2月1日からのキャンプに間に合わせる予定だ。昨年11月に契約金4000万円、年俸600万円(推定)で結んだ仮契約は白紙に戻っており、同社長は「ペナルティーとして減俸になると思う」と話した。

 大嶺翔が公の場に出るのは昨年12月の事件発覚後初めて。会見では最後まで神妙な表情を崩さず、手には永野チーフスカウトからプレゼントされた「3年日記帳」を握りしめていた。「今まで日記をつけたことはないけど、これからはつけます。1日1日の積み重ねが大事だと思う」と、生まれ変わってプロとしての第1歩を踏み出す。【鳥谷越直子】

 [2010年1月18日8時29分

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