真弓阪神が今季オープン戦で、早ければ3月16日の巨人戦(東京ドーム)からベストオーダーを組むことが18日、分かった。新人合同自主トレ視察のため、鳴尾浜球場を訪れた真弓明信監督(56)と木戸克彦ヘッドコーチ(48)が会談。昨年は1試合もベスト布陣を組めないまま公式戦に突入し、開幕ダッシュに失敗したことを反省。城島加入で変ぼうする10年ベスト布陣を、より多くのオープン戦で組み、3月26日の開幕戦(対横浜、京セラドーム大阪)に挑む方針を確認した。

 V奪回へ昨年の教訓を生かさない手はない。新人合同自主トレ視察のため、鳴尾浜を訪れた真弓監督と木戸ヘッドコーチが会談。今季のオープン戦は5試合程度のベストオーダーを組み、3月26日に横浜との開幕戦に挑む方針を確認した。

 木戸ヘッド

 去年は開幕まで1試合もベストメンバーを組めなかったからね。監督とは、今年はできる限り多くの試合でベストを組んで、開幕を迎えようと話してるよ。天候や球場は考慮するけど、可能な限り足並みをそろえたい。

 昨年は金本、矢野、下柳が手術明けで、開幕ギリギリまでリハビリに費やした。右前腕部を痛めた新井の復帰も3月下旬。鳥谷-金本-新井の開幕主軸を編成できたのはラスト1試合だけだった。オープン戦とはいえ、その間8連敗もあって最下位。ぶっつけで突入したシーズンは開幕から出遅れた。

 真弓監督は「去年の反省は春先、開幕ダッシュできなかったこと。今年はスタートから突っ走って思い通りのシーズンにしたい」と意気込んでいる。そのためにはオープン戦終盤はベストオーダーで勝ちにいき、勢いをつけて開幕に挑むことが大切と痛感していた。

 しかも昨季限りで赤星、今岡、ウィリアムス、アッチソンらが退団。新たに城島やマートン、メッセンジャー、フォッサムらが加入し、チームが大きく変わる年になる。特に城島が入って化学変化を起こすであろう新打線の完成度や、投手との呼吸を計る意味でもベスト布陣で確かめる項目は多い。そこで目安になるのが開幕10日前、3月16日巨人戦からの残り5試合だ。すべてセ・リーグとの戦いだが、手の内は隠さない。むしろ城島らに特徴や弱点をつかんでもらうメリットを重視する。

 V奪回を誓う金本らも現在、異例のハイペースで体を仕上げている。伝え聞いた真弓監督は「そりゃ順調にやってもらわないと困るよ」とうれしそう。「(金本は)開幕に間に合わせてくれたらいいんだけど」と配慮も忘れなかったが、ケガに泣いた新井も今季は絶好調で、昨年との違いに手応えを感じている。裏を返せば若手のアピール舞台は3月中旬までとなるが、その分、目の色を変えてくる下克上は大歓迎だ。巨人の4連覇阻止へ、虎がオープン戦から助走をつけにいく。

 [2010年1月19日11時43分

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