野村監督を胴上げだ!

 広島の新外国人選手ジャスティン・ヒューバー内野手(27=ツインズ)が27日、来日し、広島入りした。クリーンアップが期待される大砲は、ロイヤルズ時代に春季キャンプで臨時コーチを務めていた野村監督と面識があり、日本野球や広島カープの状況も熟知。「新しい監督、チームメートの下、優勝を目指したい」と力強く宣言した。ジェフ・フィオレンティーノ外野手(26=オリオールズ)、ジャンカルロ・アルバラード投手(32=ドジャース傘下3A)も来日。28日に来日会見を行う。

 ヒューバーはカープの置かれた状況を熟知していた。「1991年以来、優勝していないらしいので、そろそろ優勝してもいい時期だ。(自分が)日本に来たのは勝つため。新しい監督、チームメートと優勝を目指したい」。表情は人なつっこい笑顔であふれていたが、力強い言葉で言い切った。09年WBCではオーストラリア代表の4番を打った。昨季は3Aで22本塁打を放つなど長打力も魅力の助っ人が、カープについての知識が豊富なのにはわけがある。

 新助っ人は05~08年春まで、ロイヤルズに所属。同球団の春季キャンプにも参加していた。現役を引退した野村監督も、06年から3年間、同球団の臨時コーチを務めていた。

 ヒューバー

 (野村監督とは)3年間、春季キャンプで一緒だった。打撃ケージの後ろからバッティングを見てもらったり、ベンチで広島のことや、いろいろな話をしたこともある。彼は17年間も現役でプレーした実績を持つ選手だし、早く会いたいね。彼と一緒に戦えることを誇りに思うよ。

 米国にいながらにして、既に「野村イズム」を体感していた。野村監督もヒューバーの野球に取り組む姿勢を評価、獲得を熱望して契約に至った経緯がある。オーストラリア代表として来日し、強化試合などでダルビッシュ(日本ハム)ら日本の一流投手とも対戦経験がある。キャンプにはロイヤルズ時代に面識のある野茂英雄氏(41)も臨時コーチとして参加予定で、こちらも心強い援軍だ。

 当然、野村監督の目指す野球像も理解している。「まだ広島の野球について話す機会はないけど、昨季よりは日本式の野球になると聞いている。ハードな練習をすることも知っているし、日本のスタイルに合わせたい」と助っ人大砲は日本野球への適応にも自信を見せた。信頼する野村監督を男にするため、助っ人がバットで大暴れする。【高垣誠】

 [2010年1月28日11時32分

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