チャンスは1回きり-。ソフトバンク高山郁夫投手コーチ(47)は開幕ローテ入りを目指す若手投手陣に対し、実戦での「1発勝負」を命じた。「試合数が少ないし、ワンチャンスになる」。開幕が3月20日と通常より1週間近く早いだけに、そう多くの選考機会は与えられない。昨季までなら1回失敗しても再度の先発機会が与えられてきたが、今季は1回で見限る方針だ。「雨でグラウンドがドロドロでも、言い訳にはならない」と、あくまで結果だけで評価する。

 背景には激しいローテ争いもある。現時点で確定済みは杉内、和田、ホールトンの3人だけ。残る3枠を昨季8勝の大隣を筆頭に、岩崎や大場ら若手組、藤岡や高橋秀ら中継ぎ出身組、新垣や斉藤らリハビリ組で争うことになる。高山コーチは「ワンチャンスをものにする力がいる」と力説。キャンプでは第1クールから投手陣のフリー打撃登板が始まる予定。序盤から待ったなしのサバイバルに突入する。

 [2010年1月28日12時5分

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