三種の神器でGキラー復活だ!

 阪神岩田稔投手(26)が3日、沖縄・宜野座球場のブルペンで今キャンプ投手陣最多の151球を投げ込んだ。「最初はちょっと感じが悪かったんで、去年を思い出しながら投げた。後半の(投球の)方が良かったですね」。

 3日連続のブルペン入り。球筋の小さな変化に気を配りながら、左打者のインコースぎりぎりに的を絞った。「去年はそのコースにはあまり投げなかった」という左打者の背中側から内に食い込むカットボールに、体をかすめそうな回転の良い真っすぐを反復投球した。

 久保投手コーチはこの日の直球について「左打者に(背中から)ぶつけるイメージ。シュート回転しないボールを練習した」と説明。すでにカーブ系、ツーシームを持ち球とするが、左打者の内角を鋭く削って腰を引かせるカットボール、直球をモノにできれば鬼に金棒だ。左打者の内角だけで「内に沈む」「中に切れ込む」「力で押し込む」3通りの攻めが充実する。

 007部隊にも脅威を与えた。巨人田畑スコアラーは「右の外(左の内)へのカットボールはあまり投げてこないモノ。これまでは右の内、左の外に投げていたけど(投球の)幅を広げたいのかな」と分析。小笠原、阿部、亀井と左の強打者をそろえるだけに、警戒を強める。

 08年は開幕からG戦に3連勝したが、昨季は2戦で勝ち負けなしの防御率6・75。以前は打ち込まれた原因を<1>疲れからフォームを崩してスライダーの曲がりが早くなった<2>ボールが高い、などと分析していたが、投球の幅が広がればスライダー一辺倒の投球から脱出できる。今後も左打者内角へのカットボール、直球について「徐々に練習していきたい」。ケンカ投法をレベルアップさせ、宿敵を討つ。

 [2010年2月4日11時36分

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