西武GG佐藤外野手(31)の左翼コンバート案が5日、急浮上した。ここ数年は右翼で不動のレギュラーだが、両ひざに不安を抱えることから、守備への負担を考慮。宮崎・南郷キャンプ第1クールのシートノックでは、すべて左翼に入って守った。渡辺監督は「ライトはできるので、レフトもやらせている。いろんな選手の適性も見ながら、シーズンでも起用する可能性はある」と説明した。

 GG佐藤の左翼といえば、08年北京五輪で3失策した苦い経験が思い起こされる。西武では本職の右翼で強肩を生かした堅実な守備を見せたが、不慣れな急造左翼でミスを連発した。同じ外野でも打球の質、処理法などが違うため、GG佐藤は「レギュラーをつかめるように、一から頑張りたい」と新たな挑戦に意欲を燃やした。

 足首やひざを痛め、以前よりフェンス際で思い切ったプレーができなくなった。渡辺監督は「右翼だと三塁打になるけど、左翼なら二塁打で止められる」と指摘。構想では中堅には栗山を固定する方針で、空いた右翼には、まず左の大砲として期待する新外国人ディー・ブラウン(31)の適性を見る。守備に不安がある場合はDHで起用。赤田、佐藤の中堅クラス、星ら若手も候補で、渡辺監督は「今年の外野はチャンスがある」と定位置争いの激化を求めた。

 GG佐藤の守備の負担が軽減すれば、昨季は中村に次ぐ25本塁打をマークした打撃に集中できる。苦手の左翼守備を克服し、持ち前のパワーをさらに爆発させる。

 [2010年2月6日7時50分

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