転落死したオリックス小瀬浩之外野手(享年24)と同郷の西武中村剛也内野手(26)が“追悼弾”を贈った。宮崎・南郷キャンプの6日、居残り特打を行い、137スイング中10本をスタンドに運んだ。小瀬さんとは同じ大阪府大東市出身で、公式戦で会うたびに必ずあいさつにくるかわいい後輩だった。中村は大東市の市民栄誉賞第1号。「家もそんなに離れてないと思います。(悲報に)ショックでした」と、沈痛な表情を浮かべた。

 逆風のハンディがあったとはいえ、心なしか打球にも元気がなかった。昨年の初特打では50発以上を放って驚かせたが、この日はフルスイングを封印。打球にスピンをかけることをテーマに「5、6割の力で、10発はすごい」と森打撃コーチ。中村は「そのうち(本塁打を)狙ってやりますんで待っててください」と全力は出さなかった。悲しみを胸にしまい、3年連続キングを目指すシーズンで本気になる。

 [2010年2月7日8時47分

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