オリ再出発、小瀬さんユニホーム全戦帯同
オリックス岡田彰布監督(52)は7日、白紙状態だった10日からの宮古島キャンプ第3クール以降について、通常メニューに戻す意向を明かした。小瀬浩之外野手(享年24)の自殺とみられる転落死によるショックを考慮し練習時間を短縮していたが、キャンプ完遂で哀悼の意を示すことを決めた。8日、兵庫・西宮市内で近親者による葬儀が行われ、宮古島市民球場ではファンを含めてお別れ会が行われる。
悲しみとは一線を引く。岡田監督の重い口調は変わらない。ただ「どうしたらええんか分からん」と漏らしたここ2日間とは明らかに違った。「もう1回、元気を出してやるのが小瀬に対して一番(の弔い)かもしれんしな」と再スタートへの思いを口にした。
5日、チーム宿舎で小瀬さんが転落死。チーム内は動揺し、精神状態はどん底まで落ちた。この日もメニューを減らし、午後1時すぎに練習を切り上げた。当初は8日以降のメニューを白紙にして、一時はキャンプ継続を危ぶむ声もあった。この日の練習前、岡田監督や首脳陣をはじめ1、2軍選手全員が宮古島署を訪れ、遺体を乗せた車の両側に整列し、別れを告げた。8日にはお別れ会を行うことで一区切りをつける。岡田監督は「みんなで(お別れ会で)献花して、キャンプ再出発せんとな。葬儀参列? 帰ってからやな。小瀬のためにもキャンプをこなさなアカン。家族にはフロントが連絡を取り合ってくれる。現場としては野球に打ち込める環境をつくるのが一番」とチームに訴えるように話した。
岡田監督はキャンプを一時離脱しての参列を否定した。生前「チームの優勝に貢献したい」と話してきた小瀬さんの遺志に報いるためにも、キャンプ日程を変更はしない。10日の紅白戦も予定通りに行う。「第3クールからまた再出発みたいにやろう。選手も区切りをつけて次から、な」。
カブスから9年ぶりに日本球界へ復帰した最年長田口は「彼の姿はなくなってしまったけど、気持ちとしてはいつも一緒にいる。彼のユニホームをベンチにかけて、今年終わった時、そのユニホームに思い切りビールをかける」と、目を潤ませながら言葉を振り絞った。小瀬さんに全試合“ベンチ入り”してもらい、優勝してビールかけをする。ベテランの言葉は、チームが戦う気持ちを取り戻しつつある証拠だった。【押谷謙爾】
[2010年2月8日7時56分 紙面から]
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