ひょうたんから駒というのか、転んでもただでは起きないというのか。ヤクルトが打撃練習で使ったボールが「重いボール」になっていたことが9日、分かった。初めに気がついたのは山口打撃投手だった。「いつもより重い気がした」と計測してみると149・5グラムあった。ヤクルトではシーズン中、148グラムを超えるボールは使わない。わずかだが1・5グラムの差が、打者に負荷をかけた。

 野手に転向したばかりの高井は「疲労のピークだから重く感じるのかと思ってました」とボールの重さを実感。一方、宮本は「ぼくは気がつきませんでした」と話すなど、選手の反応はさまざまだったが、無意識のうちに腕っ節を鍛えることには成功した。キャンプインからの天候不順がボールを重くした要因。それも逆手に取る「重いボール」での練習の効果はどんなものか。晴天なら、11日の紅白戦からは新しいボールを下ろす。そこで効果を確認できるかもしれない。

 [2010年2月10日7時42分

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