右ひざリハビリ中のソフトバンク松中信彦外野手(36)が11日、また1歩、開幕戦出場に前進した。キャンプ第3クール初日、今季初のマシン打撃だ。ひざへの負担をかけ過ぎないように時折、ボールを見送りながら46スイング。決して全力ではない。それでも、ライナー性の鋭い打球が、防球ネットを揺らした。

 松中

 まだ、遊びみたいなもの。でも、痛みがないのはよかった。

 リハビリのペースは、キャンプ前に設定したものをキープしている。軽くとはいえ、この日マシン打撃を敢行したことで、14日まである今クール中のフリー打撃突入にも視界が広がった。一報を聞いた秋山監督も「いいことじゃん。何年もやっているのだから(ペースは)本人が一番よく分かっているよ」と安堵(あんど)の笑みを浮かべた。

 もちろん、昨秋に手術を受けた右ひざの状態が急上昇するわけがないことは、松中自身が分かっている。雨のため、室内練習場でのメニューとなり、B組(2軍)練習の合流も延期された。取り囲んだ報道陣に「まだ、その日その日なんですから、あまりあおらないでください」と要請するシーンもあった。それでも、照準はぶれていない。「目標は開幕ですから」(松中)。ここまでの歩みと同じように、1歩1歩、着実に前へ進むだけだ。

 [2010年2月12日11時26分

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