リリーフ陣再編が急務のオリックス岡田彰布監督(52)は16日、元エース平野佳寿投手(25)の中継ぎ起用を明言した。「先発では考えてないよ」。すでに一昨年の15勝から一転、昨季1勝に終わった小松聖投手(28)を新守護神候補と位置づけている。期待が大きい高卒4年目の変則左腕、延江大輔投手(21)に加え平野が機能すれば、リリーフ3本柱「NHK」が結成される。

 阪神監督時代JFK結成で一躍名をはせた岡田監督の次の一手は、06、07年と先発ローテの柱を担った平野のリリーフ固定だった。この日、平野はケース打撃で、今季初の実戦マウンド。キャンプ序盤、右中指のマメをつぶし出遅れたが、一輝ら打者10人に対し制球のばらつきも少なく、復調の兆しを見せていた。平野本人も「先発の中に入っているかな」とローテ争いを繰り広げる心づもりだっただけに、周囲も驚く決断だった。

 岡田監督は開幕時の先発枠を「4」とし、昨季の実績と順調な調整から金子、山本、近藤が当確。残り1枠には巨人から移籍した木佐貫、故障で出遅れているが昨季10勝の岸田もいる。先発候補は多く「中(継ぎ)が頼りない」とも繰り返してきた。Nの延江、Hの平野、Kには小松以外に元クローザー加藤も候補。昨季のチーム防御率4・58は12球団ワーストだっただけに、国営放送ばりの正確無比なリリーフ陣をつくりあげる。

 [2010年2月17日11時42分

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