敵地で異例の登板機会を与えられた。西武のドラフト1位菊池雄星投手(18=花巻東)が24日、巨人とのオープン戦(28日、サンマリンスタジアム)で2度目のフリー打撃に登板することになった。「前回は思いっきり投げただけ。次はコントロール重視でいきます」と気合十分だ。

 本人の登板志願を受けて、潮崎投手コーチが28日に設定した。通常ならば試合直前はマウンドが使えない。ただ、巨人原監督がテレビ番組でルーキー左腕の登板を希望。巨人サイドの了承を得られれば実現する運びとなる。当日は巨人が野手のベストメンバーで臨んでくる予定で、多くのファンが集まるとみられる。昨季日本一の巨人ナイン、ファンの前での登板となれば、モチベーションも自然と上がるはずだ。

 この日のブルペンでは107球を投げ込んだ。直球は抑えめだったが、スライダーを34球と多投。ボールを受けた細川の指導のもと、低めへの制球を徹底した。さらに投球練習後には、工藤に指摘された下半身の使い方をキャッチボールで確認。「スライダーがまとまってきたな、ピッチングになってきたな、というところを見てもらいたい」。23日のフリー打撃登板ではボールがばらついていたが、大観衆の前で“リベンジ”を狙う。28日は涌井や工藤も登板予定。実現すれば雄星はもちろん、見どころ満載の1日となりそうだ。【亀山泰宏】

 [2010年2月25日8時5分

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