フィオは「眼力(めぢから)」で勝負する!

 広島新外国人のジェフ・フィオレンティーノ外野手(26=オリオールズ)が、出塁に強いこだわりを見せた。24日、日南キャンプを行う天福球場でのフリー打撃では的確なミートを披露。打率、安打数などあらゆる成績のなかでも、出塁を最優先する構えだ。ここまで紅白戦、練習試合で6戦すべてに安打をマーク。打撃をチェックした日刊スポーツ評論家の広瀬叔功氏(73)も絶賛した。

 フィオレンティーノがシュアな打撃で広角打法を披露した。新助っ人として注目を集めるなか、実戦6試合ですべてで安打を放ち、期待は高まる一方だ。

 フィオ

 チームが求めることなら、どこのポジションでもやるよ。足や肩の状態も上がってきた。まずは100%に仕上げて、ポジションを取れれば、試合にぶつけていけばいいんだ。

 前日23日の紅白戦では右翼フェンス直撃の二塁打など2安打を放った。試合では18打数7安打、打率3割8分9厘をマークする。安打製造機のイメージが強いが、自身がこだわるのは、セイバーメトリクスの指標の1つで、四球と三振の割合から打者の選球眼を計る「BB/K」(Walk

 per

 Strikeout)だ。

 フィオ

 プレーヤーとして三振する気はない。球に当てれば何か起こるから。4打数無安打でも四球を選べば塁に出れらるし、走塁にも貢献できる。細かい数字は分からないけどね。

 数値1以上がトップクラスで、規定打席到達打者の平均が約0・5。豪快さはなくとも、確実性で生きる。好不調を図るバロメーターの1つになりそうだ。

 的確に球をとらえる打撃には裏づけがある。日南キャンプで新助っ人を視察した広瀬氏は説明する。

 「構えてから打つまでの距離が短い。球を打ちに行く距離が短いから、結構やるんじゃないか。動きにロスがないだけに、打率は残しそう。どんな球にも対応できる打者であるのは間違いない。前田智みたいだね」。通算2071安打の天才打者を引き合いに、日本の野球に適応するフィオの能力を評価した。

 フィオ

 楽しく野球をできているよ。チームに溶け込めているし、キッチリ練習して、やるべきことをできているからね。

 塁に出るのが自らの使命。打って、選んでセ界のフィールドをかき回す。【酒井俊作】

 [2010年2月25日10時57分

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