ミキティも頑張れ

 ヤクルトのドラフト1位左腕、中沢雅人投手(25=トヨタ自動車)が25日、沖縄・浦添で行われた韓国ハンファ戦との練習試合に先発し、4回3安打1失点の好投で対外試合デビューを飾った。自慢の変化球で6三振を奪った。バンクーバー五輪フィギュアスケートのフリー演技に臨む、元同僚の安藤美姫にも勇気を送る力投だった。

 失点は1発による1点だけ。キレのあるスライダー、チェンジアップに、相手のバットが空を切った。「変化球がしっかり決まって、三振も狙って取れました」。3四球と制球に課題は残したが、プロ初の対外試合としては堂々の内容。今キャンプ6試合目にして、チームに“今季初白星”ももたらした。高田監督からも「低めのボールも、落ちるボールもよかったね」と評価され、開幕ローテ入りに大きく前進した。

 26日に逆転でメダルを狙う安藤は、社歴ではトヨタ自動車の1年先輩。面識はないが、中沢が先発した07年都市対抗の準々決勝(対JR北海道)では、安藤が東京ドームのスタンドに応援に来ていた。「お互い頑張って、スポーツ界を明るくしていきたい」。現在、高速スライダーの習得に励んでおり「まだまだ回転不足。フィギュアのジャンプも変化球も、回転が大事です」と意気込む。

 昨季最多勝の館山は調整が遅れ、同期入団の山本哲哉投手(24=三菱重工神戸)は右ひじ痛で戦線を離脱した中、中沢の存在は頼もしい。金メダル級の活躍を目指す。【由本裕貴】

 [2010年2月26日8時22分

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