右ひじ痛を抱える巨人セス・グライシンガー投手(34)が26日、シーズン開幕が絶望的になった。この日、第3クールの14日以来となるブルペン入り。24球投げただけでマウンドを降りた。練習後、球団から検査のため米国へ帰国することが発表された。27日に帰京するが、渡米の日程は決まっていない。

 マウンドから降りたグライシンガーの表情は曇っていた。約2週間ぶりとなるマウンドでの投球練習。直球、チェンジアップを投じたが、力のないボールが阿部のミットに収まった。この日のブルペンは開幕に間に合うかどうかを判断する予定だったが、ゴーサインは出なかった。「自分の立ち位置を知ることが目的だったので、収穫があったよ」。練習後は気丈に振る舞うのが精いっぱいだった。

 昨年9月10日の横浜戦で右ひじ痛を発症。炎症の診断だったが痛みは引かず、クライマックスシリーズ、日本シリーズを棒に振った。オフは復帰に向け、懸命のリハビリ。開幕への青写真を描き、来日したはずだった。だが、今キャンプ中に痛みが再発。過去にも手術を受けた個所で、完治を目指すために、再手術する可能性も出てきた。

 先発ローテはゴンザレス、内海、東野、山口が有力。代役を期待されるオビスポは左足首ねんざで調整が遅れている。野間口、西村健、福田、久保、藤井らも候補に挙がるが、3年連続2ケタ勝利を達成した右腕の離脱は大きな痛手だ。

 [2010年2月27日8時4分

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