<中日0-3広島>◇2日◇ナゴヤドー厶

 竜投がまたまた受難だ。中日は2日の広島とのオープン戦(ナゴヤドーム)で1安打完封負け。先発川井雄太投手(29)は3回1死で広島末永の打球を左足に当てて緊急降板した。前日、右ひざ下に打球を受けた吉見に続き、2日連続して投手が負傷退場。幸い2人とも軽症で開幕に影響はなさそうだが、中日はキャンプから先発陣に故障者が続出するなど災難に見舞われている。

 オレ竜先発陣にまたもアクシデントだ。先発川井に打球が直撃した。3回1死で末永の放った打球がワンバウンドで左すねに命中。ボールは一塁に転がり、川井はベースカバーに走りかけたが、そのままグラウンドに倒れ込んだ。

 「アウトにするのに夢中で(最初は)分からなかったんですが、セーフになって、痛くて立てなかった」。そのまま担がれて退場。幸い、症状は打撲とみられ、病院に行く予定はない。「アイシングをして腫れもひいた。歩けるんで、明日も練習には来るつもりです」と軽症を強調した。

 この日は打者9人に対し被安打2、無失点と好調だった。そんな矢先の思わぬ負傷に「真っすぐが結構いっていたんで、思い通りのピッチングができていたんですが…」と悔しがった。前日の吉見に続く投手の退場に森ヘッドコーチも「どうせ明日も当たるよ」と肩をすくめた。

 なにせ中日先発陣はキャンプから災難続きだ。2月上旬にチェンが発疹(ほっしん)でチーム初のリタイアとなると、中旬には中田が右前腕の違和感で2軍降格。2軍で調整中だった朝倉も腰痛でリタイアした。さらに下旬にはベテラン山本昌も左肩甲骨付近の違和感を訴えて3日間のノースロー。オープン戦で吉見、川井と、投手王国の“悲劇”は6人目だ。

 吉見、川井が軽症なら開幕ローテは何とか組めそうだが、これまで“無傷”の先発候補は小笠原、バルデス、伊藤の3人だけ。これ以上のトラブルは、先発編成にも影響してくる。

 [2010年3月3日11時45分

 紙面から]ソーシャルブックマーク