<ロッテ4-0横浜>◇3日◇千葉マリン

 ロッテ大嶺祐太投手(21)が進化した投球で先発ローテーション入りを確実にした。昨年の交流戦で満塁本塁打を浴びた横浜相手に、5回3安打無失点と抜群の内容。圧巻は5回無死満塁のピンチだった。「失点してもいい。腕を振ろう」と開き直ると、高め直球と低めチェンジアップのメリハリの利いた投球で、後続を3者凡退に打ち取った。

 昨秋から、西本投手コーチの助言でセットからワインドアップに変えた。「セットの方がコントロールがつけやすいかもしれないが、彼の身体能力を生かした方が良い」と、西本コーチは長所を伸ばす方針を選択。軸足に体重をしっかり置くためにゆっくりと足を上げ、ポジションが固まってから腕を振ることによって手投げにならない工夫もした。

 今春キャンプでは自己最多の合計2366球を投げ込んだ。フォームを固めることが第一義だったが、終わってみれば「ボールが低くいくようになった。スタミナもついた」と、効果は大きかった。

 昨年のエース清水が横浜へ移籍し、小林がリリーフに転向した今年の先発陣は、若手の台頭なくしては語れない。西村新監督に対外試合7戦目で初勝利もプレゼントした大嶺の投球が、新生ロッテのカギを握るかもしれない。

 [2010年3月4日9時28分

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