さあ、勝利のハイタッチ予行演習?

 阪神城島健司捕手(33)が主力捕手では異例のオープン戦途中出場を志願した。日本ハム2連戦から一夜明けた5日、チームを離れて札幌から関西に移動。9日日本ハム戦(京セラドーム)から再合流するが「中継ぎをとる日をつくっていかないといけないでしょう」。先発マスクを外れてでも、守護神藤川球児投手(29)らとのバッテリーを希望。他の捕手に配慮して、リリーフ捕手調整を積む。

 城島が先発オーダーを外れる?

 前日4日までの日本ハム2連戦は「4番捕手」で活躍。阪神移籍後の初安打、初適時打&初二塁打、しかも初盗塁阻止もマーク。合計9イニングで守備について、わずか1失点。3・26の開幕に向けて、どんどんマスクをかぶっていく時期なのに…。

 城島

 中継ぎをとる日をつくっていかないといけないでしょう。リリーフピッチャーを受ける時がないからね。矢野さんとかとの兼ね合いもあるけど(試合の)後ろから1打席出て、その後で受けることもある。

 城島はこの日、チームを離れる際に今後の見通しを示した。再合流を予定する9日日本ハム戦以降のオープン戦は11試合。ただ矢野、狩野らも実戦をこなすことになる。城島が先発マスクをかぶった場合、試合後半にはベンチに退くことになる。先発陣とバッテリーは組めても、中継ぎ陣と組む機会は限られてくる。城島は他の捕手に配慮した上でピンチ捕手を希望した。

 城島

 先発はある程度は失敗できるが、リリーフはそうはいかない。(藤川)球児とか8、9回でいかないと雰囲気がつかめない。

 先発陣は長いイニングを見据えてリードできる。しかし分業制が確立した中継ぎ陣は1イニング限定がほとんどで「勝利の方程式」に入る投手に失敗は許されない。多くの球種を持っていても、シビアな場面で使えるのは信頼できる精度の高いボールだけ。捕手としてそれを見極める構えだ。

 藤川との実戦は2月25日の紅白戦1イニングだけ。試合を締める守護神と「ぶっつけ本番」でシーズンを迎えることはジョーの流儀に反する。9日日本ハム戦からは関西圏で6連戦が予定される。「球児ジョー」コンビが、地元ファンの前でひと足先に勝利の儀式のデモンストレーションをお披露目する。【益田一弘】

 [2010年3月6日12時20分

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