巨人マーク・クルーン投手(36)が10日、ジャイアンツ球場の室内練習場で、昨年末に受けた右ひじ手術後、初めてフリー打撃に登板した。育成の3選手を相手に33球を投げ、安打性の当たりは1本。バットを2本折るなど、順調な回復をアピールした。クルーンは「手術の後、初めて投げられたのはよかったよ。おおむね満足している」と、復活へ1歩前進した。

 久々の打者相手に、最後は少し疲れた。マウンドに上がると直球、フォーク、スライダーを投げ分け、迫力を見せつけた。だがブルペンでの40球を合わせ、この日は計73球。「最後の方はあまりよくなかった」と振り返った。

 原監督は「私の聞いている限りでは(開幕の)26日にクローザーとしてやってくれると思っています」と期待している。それでも復帰へのステップとして次はシート打撃での登板、その先に実戦復帰がある。クルーンも「明日起きてどうなるか。痛みもあるし、その中でどこまでできるか」と慎重な姿勢だった。早ければ遠征が終わった16日から1軍に合流するプランもあるが「宮崎で抜け落ちた1カ月を、どう取り返せるかだよ」。守護神の復活ロードがスタートした。【小松正明】

 [2010年3月11日7時39分

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