<オリックス7-2阪神>◇11日◇京セラドーム大阪
阪神藤川球児投手(29)が、1軍投手では異例ともいえる2軍教育リーグでの調整登板を直訴した。11日、今オープン戦3度目の登板となったオリックス戦で1回2安打無失点。シーズン開幕へ向けた準備を着々と進める中、まだまだ本調子にはほど遠いと自ら判断し、2軍戦での登板を首脳陣に直訴した。予定では14日の教育リーグ中日戦(鳴尾浜)が濃厚。チームは16日からの関東遠征でベスト布陣を敷く予定で、自身も調整ギアをもう一段階上げるつもりだ。
心のどこかで物足りなさを感じていたのだろう。シーズン中は緊迫した場面で登板する機会の多い藤川が、自ら2軍戦登板を志願した。「もうちょっとイニングを投げたいというのがあって。(登板イニングは)2回くらいになるかな。それから(関東遠征に)入っていきたい」。1軍主力選手にとっては異例ともいえる“2軍行き志願”。万全の状態で16日からの関東遠征、その先に控えるシーズン開幕を迎えるため、最善の努力を尽くす心構えを見せた。
今オープン戦はここまで2試合に登板。初登板となった2月28日のオリックス戦(春野)では本塁打を浴び、前回9日の日本ハム戦(京セラ)でも無失点に抑えはしたが、長打を含む2安打を許すなどピンチを招いた。この日も2死から2本の安打を献上しが、最後は赤田を130キロのフォークボールで空振り三振。何とか無失点に抑えた。
開幕まで残り2週間。内容とともに結果も欲してしまうのが人間の心理というものだが、藤川クラスにとってはまだまだ調整段階にすぎないのだろう。試合後はさっぱりした表情で「今日は長打を許さなかった分だけ、ちょっと成長。(2安打も)打たれない方がいんだろうけど、シーズンに入ってピンチで対応できなかったら困るし、球数が少ないと練習にならないと思って」と冗談交じりに登板を振り返った。
さらに、試合の中でも“遊び”を入れていた。2死一、三塁で打席に赤田を迎えた時の3球目。城島の要求は直球だったが、藤川はサインとは違うシュートを投げ込んだ。137キロの半速球のような形に藤川は「腐ったボールやったやろ?」と苦笑いを浮かべたが、瞬時に反応していた城島に対して「僕は(捕手と)表情でやりとりするタイプ。矢野さんとも狩野ともそうだった。ジョーさんもそういうタイプ。コミュニケーション?
十分に取れています。やりやすいですね」と収穫を口にした。
関東遠征以降のオープン戦は残り5試合。藤川の登板は多くても3試合となりそうだ。「今、完ぺきに抑えて春先に対応できなかったら困るからね。臨機応変に対応できるように、2軍にお邪魔して投げ込んできます」。公式戦では04年7月23日のダイエー戦(鳴尾浜)以来となる2軍マウンドで、本気モードに持っていく。
[2010年3月12日11時41分
紙面から]ソーシャルブックマーク



