<オリックス7-2阪神>◇11日◇京セラドーム大阪

 阪神ケーシー・フォッサム投手(32=カブス3A)の開幕ローテーション入りは保留となった。11日のオリックス戦(京セラドーム大阪)に先発登板。来日最多となる5回を投げたが、カブレラのソロを含む6本の長打を浴び、6失点で炎上した。直球の最速が130キロ台前半で、全くキレがなかった。自慢の制球も欠き、高めに浮く場面が目立った。「ストライクを先行できたが、その後、ゾーンに甘く入ったのが課題だ。ゲームが進むにつれて、腕が疲れたのもある」。スタミナ面も合わせて、反省の言葉が並んだ。

 メジャーでは中継ぎも経験したが、首脳陣は先発で起用する構想を固めている。3日の日本ハム戦では3回無失点と好調な滑り出しを見せたが、今回の打たれっぷりは気になるところだ。真弓監督は「ローテーションは6人で回すんやから、入れるか、入れないか、他の投手との兼ね合いもある。そのためのオープン戦だから」と冷静に話した。他の先発候補も結果を残している。次回登板で同じ過ちを繰り返すことはできない。

 初回に来日2度目のボークを取られるなど不安を残したが、収穫もあった。超遅球カーブの「フォッサム・フリップ」を対外試合で初めて試した。2回にT-岡田への初球はスピード表示されず。4回のカブレラへの魔球は92キロ。いずれもボール球だったが「本来のフリップを見せられた」と手応えをつかんだ。開幕まで残り2週間。魔球に磨きをかけて、開幕ローテの座を射止める決意だ。

 [2010年3月12日11時40分

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