中日岩瀬仁紀投手(35)の復帰プランが見えてきた。腰痛のため別メニュー調整していたが、13日に1軍本体に合流し、14日の西武戦(西武ドーム)で19日ぶりに実戦復帰する。その後は16日以降に1度登板し、オープン戦ラストとなる19日からのヤクルト3連戦(ナゴヤドーム)で連投を試す予定。出遅れていた守護神が帰ってくる。

 静まりかえった12日のナゴヤ球場屋内練習場のブルペン。岩瀬は捕手小田を相手に熱のこもったボールを34球投げ込んだ。直球、スライダー、シュート…。次々に球種を変えて球筋を確認。途中から右打席に打者を立たせるなど、実戦を想定する充実の内容。投球の合間には小田と変化球の軌道について話し合う場面もあった。「問題ないでしょう」。自らに実戦復帰へのGOサインを出した。

 2月のキャンプ終盤、練習中に腰を痛めた。06年から4年間続けてきた地元オープン戦初戦の先発を回避し、その後は別メニュー調整を余儀なくされた。「もう1回やったら(腰を痛めれば)開幕に間に合わなくなっちゃう。最悪(開幕まで)1回でも投げられたら良いかなと思う」と、一時は突貫工事で開幕を迎えることも覚悟。だが、回復は思った以上に進んでいたようだ。

 開幕から逆算した復活プランも見えてきた。12日、ナゴヤ球場で練習を終えた岩瀬は今後の見通しを口にした。「明日(13日)ナゴヤ球場で練習してから(1軍に)行きます。1度投げてみれば、ある程度のことは分かるはず。開幕までに連投する?

 とにかく投げてみてから。どうなるか分からないけど可能性はある」。関係者によると、14日の西武戦(西武ドーム)で、2月23日の楽天との練習試合(北谷)以来となる実戦に復帰。さらに16日以降にもう1度投げた上で、オープン戦最後となる19日からのヤクルト3連戦(ナゴヤドーム)で連投を試すことになりそうだ。

 岩瀬は昨年まで入団以来11年連続50試合に登板。文字通り、鉄人として中日を支えてきた。昨季終盤に右腕のしびれに苦しむなどアクシデントもあったが、今年も守護神としてマウンドに立つ覚悟は変わらない。「とりあえず1度投げてみてからですね」。開幕に向け、まずは14日の西武ドームで大きな1歩を踏み出す。【桝井聡】

 [2010年3月13日12時11分

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