城島がアラフォー女性を振り向かせた。阪神に新加入した城島健司捕手(33)は横浜との開幕3連戦(京セラドーム大阪)で5安打5打点と大活躍した。開幕3戦目の視聴率は13・7%と近年では高記録。さらに世代別の視聴率では、流行に敏感な35歳から49歳女性のM2層が傑出して伸びていることが分かった。アラフォー女性をテレビ中継に引き込んだ阪神城島は、30日から2カード目の広島戦(マツダ)に臨む。(視聴率はビデオリサーチ調べ)

 米国帰りのジョーって、ちょっと気になるわよねえ…。流行に敏感ながら、人生の酸いも甘いも知り尽くしているアラフォー女性にして、ほっておけない存在だったのか。横浜との開幕3連戦でド派手にデビューを飾った阪神城島に、驚異的な視聴率の変動があったことが分かった。

 26日、開幕初戦の平均視聴率は18・6%だった。同じ曜日、同じ中継局(読売テレビ)と条件が同じだった09年4月3日の開幕ヤクルト戦の19・5%と比べて0・9%の減少だった。

 だがしかし、世代別視聴率に“城島加入効果”とも言うべき動きがあった。読売テレビによると、女性だけのF1層(20~34歳)とF2層(35~49歳)が、それぞれ前年比0・5ポイント、1・6ポイントとアップしていた。男性はM2層(35~49歳)、M3層(50歳以上)がそれぞれ2・4ポイント、1・7ポイントのダウン。乱高下する傾向にあるM1層(20~34歳)こそ2・1ポイントアップしているものの、総じて、男性に比べて女性の視聴率アップが顕著だった。

 城島にチャンネルを合わせた20~40代女性といえば、流行に敏感な世代。テレビ局にCM提供するスポンサー各社も、20~40代女性の視聴率を最も意識し、テレビ局側も同世代の興味を考慮し、番組作りを行うもの。そのトレンドリーダー世代が、城島のデビュー戦に注目していたことが数字に現れた。

 晴れ舞台の開幕戦で城島は3点ビハインドの4回裏、左中間へ同点二塁打を放ち、3安打4打点と大暴れ。2戦目は、劇的なサヨナラ弾を左中間スタンドへ放り込んだ。派手なプレーと、連日のお立ち台で京セラドーム大阪の大観衆をわかせた。その活躍にお茶の間もくぎ付けになったようで、第3戦にも高視聴率をたたき出した。

 ABCテレビが午後2時から同5時20分まで放送し、平均は13・7%。07年以降、同局はすべて3戦目を放送しており、07年から順に9・9%、13・0%、10・3%となっており、今年が同条件下の過去4年では最高の数字を記録した。

 同局は「城島さんだけではないでしょうが、過去2試合の試合展開から3戦目も(逆転への)期待感があったと思います」と分析している。城島の活躍で逆転勝ちした1、2戦目の展開が、劣勢の第3戦も視聴者を引きつけたようだ。

 30日からは広島、名古屋と遠征しての6連戦。嵐や島田紳助にも匹敵する“視聴率男”城島がチームにどれだけ白星を運んでくるか、男女を問わずに気になるところだ。

 [2010年3月30日11時42分

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