<楽天2-3ソフトバンク>◇4日◇Kスタ宮城

 楽天は1点差に迫ってなお無死一、三塁とした7回の絶好機に、4~6番の中軸が凡退しソフトバンクに負け越した。2番手摂津に対し山崎二飛、フィリップス空振り三振、中村紀が二ゴロ。マーティー・ブラウン監督(47)は「あの場面がすべて」と敗因としてクローズアップした。

 たたみかけるにはこの上ない状況が整った。俊足内村が残っていてベンチワークに選択肢はあったが、指揮官は4番にかけた。「右方向。最低でも犠飛」の状況で、山崎はカウント0-1の2球目、内角肩口から入ってくる変化球を打った。きゅうくつなスイングに仕事を果たそうとする必死さがにじんだが、力ない飛球に終わった。「監督、怒っとったなぁ。F××Kって叫んでた」と山崎は明かした。卓越した配球の読みが真骨頂だが「紙一重、って感じがない。ファウルにしたくてもできない」。心理戦に持ち込む段階までに状態がない。

 1点差ゲーム1勝5敗。打率1割台の4、5番に開花が待たれる。ブラウン監督は「山崎サン以外に4番を打てる選手はいない」と心中を決めている。上位下位が状況判断を徹底しておぜん立てし、復調を待ちたい。【宮下敬至】

 [2010年4月5日8時43分

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