故障で一時離脱している日本ハム稲葉篤紀外野手(37)が、13日からのロッテ3連戦(札幌ドーム)で復帰する可能性が出てきた。「椎間板(ついかんばん)症」で4試合連続で欠場しているが、13日からキャッチボールなどの練習を再開する予定。慎重に見極めながらになるが、状態が良ければ、14日の2戦目以降に復帰しそうだ。

 稲葉の復帰が、近づいてきた。オフの12日、チームは福岡から札幌へと移動。梨田監督は、明るい表情で渦中の主軸の見通しを説明した。「(稲葉は)明日(13日)は様子を見て(ロッテ3連戦の)2、3試合目には1打席とかDH(指名打者)とかでいけるかな」。故障の長期化を防ぐため慎重な姿勢は崩していないが、ようやく復帰のメドがついてきた。

 8日楽天戦の試合前練習で、背中に痛みを訴えて急きょ欠場。翌9日、札幌市内の病院で精密検査を受けて「椎間板症」と診断されていた。ソフトバンクとの3連戦出場に向けて福岡入りしたが、別メニュー調整。痛みが引かなかったが、出場選手登録は抹消しないまま、経過を観察していた。

 故障当初は、寝返りが打てないほど深刻な状態が続いたが、11日には軽めのランニングなどを再開。復調の兆しが見えていた。その試合後、稲葉は「明後日(13日)くらいからキャッチボールやティー打撃をやりたい」と話していた。梨田監督も「キャッチボールやティー打撃など(出場へ向けて)順序がある」と段階を踏んだ、復帰構想を描けるところまできた。

 稲葉不在の4試合は、開幕から1番を務めてきた田中が「代役3番」を務めるなど急造打線で対応。ほかにも金子誠、森本ら主力選手の故障が相次ぎ、戦力ダウンを余儀なくされている。最下位低迷中だがソフトバンクに今季初の連勝で、巻き返しの起点にしたい本拠地3連戦。ようやくつかんだ勢いを後押しする、最高の起爆剤がカムバックしそうだ。

 [2010年4月13日9時45分

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