<阪神2-0広島>◇19日◇甲子園

 あぁ、自力優勝消滅…。広島が阪神戦に敗れて4試合連続完封負けを喫した。好調の先発ジオ・アルバラード投手(32)が右肩の違和感で緊急降板するアクシデントに加え、打線も散発2安打で今季3度目の4連敗。昨年10月に就任した際に優勝を今季目標に掲げた野村謙二郎監督(43)も「屈辱的です」と話した。首位巨人が勝ったため、数字上では自力優勝の可能性が消えてしまった。

 重い足取りで、やるせない敗戦をかみしめていた。試合直後の駐車場。無力感が募り、蒸し暑さに加えて息苦しさが増す。阪神スタンリッジを打てず、これで16日の中日戦(マツダ)から4試合連続で完封負け。野村監督も、厳しい現実を直視せざるをえなかった。

 野村監督

 (自力優勝の可能性が消えて)そういうことを言っている以前の問題。4試合、点を取れていない。1試合1試合のなかで選手が全力でやって、足りないところが分かっているはずです。

 今季のチーム事情を象徴する試合展開だった。瀬戸際の一戦で、またも故障禍に見舞われてしまった。今季最高の投球を披露していたジオが5回に右肩違和感で緊急降板。投手陣では主力の大竹、永川勝、横山、シュルツ、青木高が故障などで離脱しており、好調助っ人にも予期せぬアクシデントが振りかかってきた。

 この日は不振の嶋に代わって広瀬を4番に入れるなど、打線を組み替えた。これも不動の主砲・栗原が右手首骨折で離脱している影響だ。故障者が続出する異常事態が、指揮官の青写真を狂わせた。昨年10月。マツダスタジアムで新監督に就任した野村監督は「優勝から遠ざかって何年もBクラスにいて、いつの間にかクライマックスシリーズ(CS)を目指すというふうに変わった。やるからには優勝を目指す。周りから笑われようと反発して、そういうチーム作りをする」と宣言し、常勝軍団の復活を目指してきた。

 就任1年目のシーズン。12年連続でBクラスに低迷する“負け犬根性”を一掃するつもりが、この日で今季最多の借金16に膨れ上がった。指揮官は言う。「機動力を使えるオーダーで、ヒット2本では策が取れなかった」。大目標だった自力優勝の可能性が数字上では消え、野村カープが今季最大の窮地に立たされた。【酒井俊作】

 [2010年7月20日10時49分

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