「泣き虫先生」が若虎に負けじ魂注入-。阪神が、高校ラグビー伏見工の山口良治総監督(67)を特別講師として2軍キャンプに招くことが17日、分かった。高知・安芸キャンプ中の2月6日に熱い言葉でカツを入れる。02年1月に続く2度目の講義。ルーキー一二三や2軍発進する城島も、涙の講義でプロ魂をくすぐられる。

 「泣き虫先生」が若虎に負けじ魂を吹き込む。伏見工ラクビー部の山口総監督が2月6日、高知・安芸のキャンプ地で特別講演を行うことが分かった。球団からの申し込みを山口総監督が快諾して、実現する。

 山口総監督

 (阪神球団から)レギュラーと若手の間に差があるので、優勝するために、ぜひとも若手の奮起が必要ですというお話でした。若手をやる気にさせないといけないですね。

 80年代に放送された人気ドラマ「スクールウォーズ」のモデルとなった名物監督。75年に伏見工ラクビー部監督に就任すると生徒に負けじ魂を吹き込み、常勝軍団に育て上げた。

 現在も同校の総監督を務め、今冬の第90回全国高校ラクビー大会に出場。準々決勝でチームが敗退すると、部員1人1人の肩を抱いてともに涙した。そんな熱血先生が、若虎を熱い言葉で鼓舞する考えだ。

 特別講義は、02年1月以来9年ぶり2度目となる。当時は就任したばかりの星野監督(現楽天監督)から要請を受けて実現した。選手、指導者、スタッフを前にして「プロになっただけで満足していいのか。言い訳を探してばかりじゃだめ。どれだけ自分に厳しくなれるかが、大事なんだ」と呼びかけた。星野阪神は翌03年にリーグ優勝をつかみとった。

 山口総監督

 前回もお話をもらって、次に優勝しましたよね。

 その熱血講義は、6年ぶりの優勝を目指すチームにとってうってつけだ。

 伸び悩む選手から、一二三ら10代ルーキーまで-。リハビリで2軍発進する城島や安藤も耳を傾ける機会になりそうだ。「信は力なり」をモットーとする泣き虫先生の熱い言葉で、若虎たちが魂を振るわせる。

 [2011年1月18日11時6分

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