こっちはアンバランス?

 巨人の新外国人、ジョナサン・アルバラデホ投手(28)が3日、謎に包まれたままのスタートを切った。初めてブルペン入りし、捕手を座らせ44球。「100%で投げたわけじゃない」と振り返ったように、フォームのバランスを意識し、1球1球丁寧に投球。昨季、ヤンキース傘下の3Aで43セーブを挙げた守護神候補は静かに1歩目を刻んだ。

 巨体から繰り出されるボールが、微妙に動きながらミットに収まった。直球、スライダー、カットボール、チェンジアップを投げたが、豪快なイメージとは正反対。最速150キロを超える直球の持ち主だが、他球団のスコアラーはこの日とのギャップに警戒感を強めた。「今日は真っすぐもそれほど速くなかった。3Aで43セーブもしているということは、何か、抑え込むものを持っているはず」とベールに包まれた実力に注意マークをつけた。

 公称は118キロだが、実際は126キロで現在の球界最重量を誇る。原監督からは100キロのゴンザレスと比較され「ディッキー(ゴンザレス)はミディアム。アルビー(アルバラデホ)、お前はラージだ」と例えられた。好きな食べ物は豆料理だが、塩川通訳によれば「バニスターの方が食べます」と意外にも小食。10キロの減量で来日したが、さらに2・5キロ絞りシーズンに臨む。ヤンキース時代には守護神リベラからストッパー論を吸収。抑えの有力候補は、徐々にその片りんを見せていく。【久保賢吾】

 [2011年2月4日9時1分

 紙面から]ソーシャルブックマーク