“3冠王”も夢じゃない!

 阪神クレイグ・ブラゼル内野手(30)が10日、ゴールデングラブ(GG)賞獲得へ向け志願の特守を行った。昨季はパワフルな打撃で、いずれもリーグ2位の47本塁打、117打点と大きくチームに貢献。さらなる進化をめざす助っ人は、守備力強化にも着手した。攻守でタイトル争いを演じる。

 午前中のサブグラウンド。投内連係を行う投手陣を中、久慈守備走塁コーチとのマンツーマンレッスンだった。併殺打の一連の動きを確認。二塁、本塁への送球に時間を割いた。時間にすれば15分。バットでファンを魅了する男から志願の特訓だった。

 昨季のGG賞は、セ・リーグは一塁部門の史上初の該当者なし。空位となった、タイトルを虎視眈々(たんたん)と狙っている。

 「それが、おれのゴールだ。守りでもチームの勝利に貢献できる。ゴールデングラブ賞は取りたいと思う。セ・リーグで1番うまい一塁手と思われたい」。

 一塁手としての評価も低くはない。ショートバウンドをすくう技術には定評がある。だが、勝負どころで痛恨のミスを犯した。9月22日。首位中日との直接対決で0-0の最終回に、無死満塁で本塁悪送球。シーズンを左右するサヨナラ負けを喫した。脳裏に焼き付く悪夢を拭い去らなければならない。

 自慢の打撃は、初めてのシート打撃でメッセンジャーに抑え込まれた。「開幕まではまだ時間があるからね」。攻撃も守りも、まだまだパワーアップする。【鎌田真一郎】

 [2011年2月11日11時13分

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