ロッテ成瀬善久投手(25)が15日、シート打撃に初登板した。打者8人に2本の安打を許したが、清田からは見逃し、金沢からは空振りで三振を奪い、エースの貫禄を見せた。「収穫があった」。頭の中に描いていたのは3月25日の開幕マウンドだった。この日の最高気温は16度という石垣島だったが、強風で体感気温は10度以下。南国とは思えぬ寒さを開幕戦の仙台に重ね合わせた。「こういう状況でもいい球を投げないといけない。(開幕戦は)今日以上に寒い。いい勉強になった」。納得の投球を納得の表情で振り返った。

 シート打撃の後はブルペンに直行。マウンドと合わせて208球を投げた。キャンプ3度目となる200球超えは、疲れた状態でも安定した投球を続ける狙いがある。「開幕投手は誰にも譲れない。完投したいですよ」。開幕戦の完投勝利でチームに弾みをつけてこそエース。必勝のイメージは出来上がっている。

 [2011年2月16日7時49分

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