日本ハムの左のセットアッパー宮西尚生投手(25)が21日、練習試合・横浜戦(名護)の9回に実戦初登板し、無安打1奪三振で順調なスタートを切った。「結果がある程度出たので満足しています。力んでバランスを崩すのが嫌だったので、フォームを意識して投げました」。2番松本を三ゴロ、3番石川を空振り三振、4番桑原を投直と危なげない投球を披露した。

 この日は、オフから取り組んだ新球スプリットを初めて打者相手に解禁した。「多少ばらつきがあったけど、シーズンで使える確信を得ました」と納得。吉井投手コーチは「新球は完成までは1年はかかるのではないか。ストレートとフォームが違うのではないか」と指摘したが、本人は「細かいところを修正して開幕を迎えたい」と、さらにレベルアップして開幕を迎えるつもりだ。

 梨田監督は順調な調整具合を確認し「9回に行ってもいいくらいのボールだった」と、手放しで喜んだ。順当に行けば守護神は武田久だが、万が一離脱するようなことがあっても、代わりが務められることをアピールできた。「行けといわれたところで行きたい。(抑えは)技術じゃない部分もあるので」。ルーキーだった08年から昨季まで、3年連続で50試合以上登板を果たしている鉄人左腕。今季も中継ぎエースとして、さらなる進化を目指す。【木下大輔】

 [2011年2月22日10時3分

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