阪神高浜卓也内野手(21)が1軍残留をかけた「6番勝負」に臨むことになった。紅白戦3試合で9打数6安打の好成績を収め、22日から1軍メンバーの仲間入りを果たした。「緊張した。一生懸命やる姿を見せるのが一番。守備、走塁をレベルアップしたい」。さっそく投内練習などメニューをこなした。

 今後はオープン戦でアピールし、開幕1軍に入ることが目標になる。コーチの1人は言った。「高松、倉敷までチャンスはあるだろう」。3月6日の横浜戦(倉敷)がひとつのカットラインになる。計6試合で結果を残せば、その先に道は広がる。故障の多い選手だが、真弓監督は「普通にやらせていく。どこもケガしている所はない」と特別扱いする考えはない。1軍の競争社会に放り込み、どれだけ力を発揮するかチェックする。

 26日からのオリックス2連戦で、先発デビューする可能性がある。和田打撃コーチは「左投手を打てるということで、レギュラーになれる器だ」と素材の良さを認めた。内野陣はレギュラーが不動のメンバーで、開幕ベンチ入りへのハードルは高い。それでも高浜に失うものはない。「今までと環境が違って、新鮮な感じがした。今年、ケガをしたら終わりの覚悟でやっている」。

 2軍でも実績はないが、少ないチャンスをものにして1軍帯同を決めた。抜群の打撃センスと勝負強さで、再びサプライズを起こすかもしれない。

 [2011年2月23日11時15分

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