今季実戦でノーアーチのオリックスT-岡田外野手(23)がハイテク技術で開眼する。球団とNHKの教養ドキュメンタリー番組「アインシュタインの眼」の共同企画によるT-岡田の打撃フォーム撮影が24日、高知・東部球場で行われた。

 1秒間に1万コマを撮影するウルトラハイスピードカメラ1台、1000コマ撮影のデジタルハイスピードカメラ2台、600コマ撮影の同カメラ1台が本塁打王の打撃練習に密着。バットと球の当たるポイントや打球の角度などを最先端の技術で撮影した。

 同番組がプロ野球の打者を取り上げるのは初めて。「ノーステップ打法による本塁打王」という個性が理由で、T-岡田本人も歓迎。撮影直後に映像を確認し「すごく勉強になりました」と喜んだ。

 紅白戦4試合、練習試合3試合の全7戦に出場し、通算23打数5安打1打点で代名詞の本塁打はゼロ。岡田監督は「この時期でどうこう言うのは本塁打王に失礼よ」と言うが、本人は「自分の打撃の感覚を何より大事にはしていますが、焦ってないといえばうそになります」と胸の内を明かした。ハイテクの救世主が出現。「体重の乗せ方やグリップの位置を確認できてヒントを得ることが出来ました」。T-岡田のTはテクノロジーになるかもしれない。【堀まどか】

 [2011年2月25日10時55分

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