ガツガツいかんかい!

 阪神真弓明信監督(57)が、中堅バトルに無言のゲキで火をつけた。25日ランチタイムに用意されたのは、打ち上げムードとは無縁のガチンコバトル。下柳、岩田が登板するシート打撃に参加した打者は俊介、浅井、坂、柴田の4人だけだった。真弓監督は「(練習メニューを)やっている人間がどう感じるかはわかりません」と、無言のゲキでセンター争いをあおった。

 1人目の俊介が、下柳から左前打を放つ。続けて浅井が中前打、坂も右前打、柴田も続いて内野安打とベテラン左腕に4連打を浴びせた。ライバルに刺激されたのか、再び打席に立った俊介は下柳の初球を豪快に左翼席に放り込んだ。

 今季最大のテーマとなる中堅定位置バトルはキャンプ中、物足りなさが残った。最終日は、半ば強引に4人を刺激し、尻に火をつけた形だ。

 真弓監督

 そろそろ(力を)出してもらわんと。力を出してもらわんと練習の意味がない。成長してるか、してないか、といえば、していないという答えを出さなきゃいけないということになるわな。

 中堅争いはこの4人で展開することを明言。ただ消去法でレギュラーを決めず、1年間という長いスパンで競わせる方針だ。

 俊介は下柳から3打数2安打、岩田から左中間二塁打。最後に鋭い打撃でアピールしたキャンプについて「課題はあるけど、よかったと思う。(打撃で)回転がよくなったと言われている。その分(スイング)スピードが上がったんですかね」。下柳から2安打の柴田も「実戦になるので塁に出ることでアピールしたい」と気合を入れた。

 26日はオリックスとのオープン戦開幕(安芸)。実戦編に突入するセンター試験が、激しさを増すほどチーム力は上がる。

 [2011年2月26日11時7分

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