巨人ドラフト1位の沢村拓一投手(22=中大)が7日、新球習得を封印し、最大の武器である直球を磨くことを誓った。「阿部さんからも打たれるまでは直球で勝負しようと言われているので、新しい球より、今あるボールを磨いていこうと思う」と決意した。前日6日の試合で日本ハム斎藤がツーシームを自在に操るクレバーな投球を見せた。大学3年まで沢村も投げていたが、最速157キロ右腕は自己流を貫く。

 将来的にカットボールの習得に意欲を見せる。東野が5日の試合で左打者を相手に多投。カウントを稼ぐ上で、有効なボールだった。「ゲッツー(併殺)が欲しいときに、カットボールがあれば、面白いかなと思います」。フォークの球速が140キロをマークする沢村なら、140キロ後半の高速カットボールも夢ではない。だが、今は直球にこだわる。

 プロでの先発に向け、調整法を模索する。「早く自分のルーティンを見つけたい」と話すように、先輩の内海らに助言を求めながら、自身の練習メニューを日々ノートに記録している。次回先発は12日オリックス戦(京セラドーム大阪)の予定。前夜、斎藤の投球に刺激を受けたルーキーは「(斎藤の活躍は)うれしいですけど、僕は僕。やるべきことをやって、先発の6枠に入れるように頑張りたい」と気合を入れた。【久保賢吾】