日本ハムのドラフト1位斎藤佑樹投手(22=早大)と楽天の田中将大投手(22)が2日、札幌ドームでの慈善試合前の義援金募金活動にそろって参加した。06年夏の甲子園決勝で再試合の激闘も繰り広げた両雄が、東日本大震災の被災者支援のために初タッグ。一緒に募金箱を持ち「ありがとうございます」と、声をそろえた。

 いつもなら斎藤が独占するファンの歓声も、この日は両者で二分していた。田中がそれに応えるように右手を上げると、その後すぐに斎藤も左手を上げ応えた。斎藤は「(田中は)北海道の人にも愛されているなと思いました」と感じ、田中は「ビジターだけど特別な場所」という北海道のファンに感謝した。

 同じ時間帯に参加していた楽天松井稼も驚きの笑みをこぼすほどの2人の人気ぶり。田中は「2人がやることで注目されて支援の輪が広がっていければいい。先頭に立つじゃないですけど、引っ張っていければ」と話した。斎藤も「自分もそう思います」と賛同し、支援タッグに手応えを感じた。

 多くのファンの善意を感じた2人。「たくさんの力が合わされば、僕らの力にもなるし、1つになってやっていける気がする」と、田中は被災地復興への思いをさらに強くした。斎藤は多くのファンの気持ちに「やっぱりうれしいです」と感謝。今日3日は先発としてマウンドへ上がる。「今は1回1回全力で、いけるところまでいきたい」。被災者への思いを込めて、全力投球を誓った。【木下大輔】