最下位転落がなんだ!

 城島の連戦マスクで巻き返しだ!

 左膝手術明けで週1度の積極的休養日を設けてきた阪神城島健司捕手(34)に、前半戦皆勤が見えてきた。神戸での広島戦が雨天中止。今週は休養の必要がなく、その後も交流戦などで当面6連戦がない。7月中旬まで全試合先発が可能で、借金3からの反攻へ態勢が整った。

 城島はしかめっ面で雨空を見上げた。ほっともっと神戸での今季唯一の広島戦は、午後4時半に中止が決定。野村、田淵、古田に次ぎ、「あと2」に迫っている捕手4人目の1000打点(日米通算)は、今日11日の甲子園に持ち越しとなった。室内で一通りの練習を終えると雨の中、傘もささずに愛車に歩を進めた。

 城島

 天気には勝てません。これは相手も一緒。どうしようもないですから。

 これで中止や日程未発表分が5試合となり、シーズン終盤が大型連戦やダブルヘッダーになる可能性が出てきた。だが3連敗で借金3の現状から早く脱却する最善を考れば、恵みの雨だったかもしれない。少なくとも夏場前まで常時、城島がスタメンで出続けられる環境が整った。

 吉田バッテリーコーチ

 今週の5試合は全部出るよ。(交流戦も)終わりまで出られると思う。(膝は)全然大丈夫のようだから。

 手術した左膝への負担を考慮し、8日の横浜戦(ハードオフ新潟)など、6連戦は週に1度欠場してきた。だがこの日の中止のおかげで今週は今日11日以降、全5試合に出られる。

 来週17日からは交流戦が始まり連戦は最大でも4。6月末のリーグ戦再開後も3連戦、2連戦の日程が続き、7月10日ヤクルト戦(秋田)まで全43試合に休養を挟まずにスタメン出場できる計算になるのだ。

 チーム打率が2割4分7厘と低迷する中で、城島が出るか出ないかで攻撃の厚みは違ってくる。本塁打2発を含む5試合連続安打中と打撃は上り調子。鬼肩も健在で首脳陣は1試合も欠きたくない所だった。

 しかも日程に余裕がある間に、左膝が万全になればしめたもの。球宴直前には7月12日の巨人戦(甲子園)から9連戦があるが、積極的休養を必要としない状態になっているかもしれない。前半戦のスタメン皆勤も見えてきた。

 城島

 先発がゲームを作ってくれてますからね。5回持たなかったことはないでしょ?

 これを続けていけば結果はついてくる。先取点をやれないのは連敗中でなくても一緒です。

 先発への感謝を口にしながら、気持ちを今日11日の仕切り直しに切り替えた。相手先発のバリントンに、再びやられるわけにはいかない。数字上は横浜にかわされて最下位転落。そんな負の要素を振り払うべく、甲子園で景気づけの勝利をつかみにいく。【松井清員】